8月23日のNHK総合テレビ「あさイチ」のスゴ技Qはマシュマロ。
マシュマロからゼリーやムースなどを作ると同時に、なぜそうなるのかも解説してくれる、夏休み終盤の宿題の自由研究をなにもやっていないお子さんやそのお母さんにうれしい企画!?
マシュマロをレンジで溶かし、空気を抜いてゼリーに
(1)50gのマシュマロに水60gを加え、電子レンジで500Wで2分かけると、マシュマロがモコモコしたドロドロの状態に。
(2)泡だて器でかき混ぜると、泡が消え液体に。
マシュマロにはいっているのは、ゼラチン、空気、砂糖。ゼリーの材料でもあるゼラチンがマシュマロを固めている。
ゼラチンは、水を加えて温め泡立てると空気を含んだり、冷やすと固まり温めると溶ける性質がある。
そのため、ゼラチンからできているマシュマロは、電子レンジにかけて温度を上げてから混ぜると泡が溶け、空気が抜けて液体になる。
(3)味付けにレモン汁を加えて混ぜ、冷蔵庫に2時間入れてゼリーが完成。
ゼリーとムースの2層のスイーツ
加える水の量を40gに減らして、電子レンジにかける時間を短く1分にすると、下がゼリー、上がムースの2層のスイーツができる。
温度があまり上がらないのでマシュマロが溶けにくく、電子レンジから取り出しかき混ぜても、泡が残る。
カップに注いで3分経つと、泡と水分が分離して2層になる。
ムース
ムースだけを作るには、さらに水の量を減らして20gにして、レンジも20秒にする。
温度が低く溶けにくいので、マシュマロをつぶすように混ぜる。
生クリームのように細かい泡になればOK。
温度が低く水分も少ないため、しばらく置いても2層に分離しない。
マシュマロの代わりにグミを使うと、カラフルな色で同じようなスイーツを作ることができる。
フルーツゼリーを作ると生の果物だと固まらないことも
さいの目に切った桃に、溶かしたマシュマロを入れて冷蔵庫で2時間冷やすとおいしそうなゼリーができるが、パイナップルやキウイだと固まらずゼリーにならない。
ゼラチンのたんぱく質は冷えると網状に絡み合って水分を閉じ込めるので、固まってゼリーができる。
しかし、パイナップルやキウイにはたんぱく質分解酵素が含まれているので、たんぱく質が短く切られ、冷やしても網状に絡み合わないから固まらない。
パイナップルやキウイを使うときは、70度以上で1分煮て加熱してたんぱく質分解酵素を壊すとよい。
マンゴーやパパイヤなどもたんぱく質分解酵素が含まれているので、加熱する必要があるが、缶詰のフルーツはそのまま使える。
マシュマロをレンジで溶かすときの水の量や時間だけでなく、フルーツゼリーが固まるかどうかで酵素の研究もできてしまう。
あさイチの番組内で解説してくれた、調理科学の専門家、横浜国立大学名誉教授渋川祥子さんの著書も読んでみると、夏休みの自由研究だけにとどまらず、さらに興味をそそることも現れるかも!

価格: 1,296円 レビュー評価:0.0 レビュー数:0
渋川祥子 朝日学生新聞社発行年月:2013年04月 ページ数:111p サイズ:単行本 ISBN:9784904826782 渋川祥子(シブカワショウコ) 横浜国立大学名誉教授。著作多数。小学校の家庭科の教科書の執筆や監修を長く手がけ、テレビ番組などでも活躍(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです) 1章 お料理で季節を感じるサイエンス(ひな祭りにはちらしずし/簡単おいしい魚のそぼろ/おうちでつくろうひなあられ/春はお赤飯でおめでとう/ヨモギの粉で草もちづくり ほか)/2章 キッチンでお料理実験(大豆とても大事な食品/凍り豆腐にチャレンジ/材料同士つないでくれる
Supported by 楽天ウェブサービス
コメント